診察内容

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診察内容

治療内容

当院は、【頭痛】【うつ病】【認知症】を3本柱とした治療を行っています。
また高血圧・糖尿病・高脂血症等の生活習慣病を基本とした動脈硬化を予防する健康管理も行います。
頭痛・うつ病・もの忘れ

以下のような症状を診察しています

ストレスからくる機能的症状

心理的ストレス、肉体的ストレス等による)頭痛、肩こり、めまい、手足のしびれ、動悸、胃部不快感、不眠。 

脳の病気からくる器質的症状

頭痛、嘔吐、半身不随、めまい、失語症、痴呆症状、手足のふるえ、顔面のピクツキ、顔面の痛み、手足の痛み、てんかんやしびれ等をきたす疾患(脳梗塞、脳内出血、くも膜下出血、脳腫瘍、頭部外傷、顔面痙攣、三叉神経痛、パーキンソン病、アルツハイマー病等) 

生活習慣病予防

高血圧、糖尿病、高脂血症等は、全身の動脈硬化を引き起こし、脳梗塞、狭心症、心筋梗塞、閉塞性動脈疾患等の原因となります。また、毛細血管のレベルの血流障害をきたし、細胞の萎縮から老化を早めることになります。これら生活習慣病の予防は、健やかに老いるための最も大切な秘訣であります。これまでの経験から生活習慣の改善と薬物療法にによる、健康管理もおこなっていきます。

予防接種

インフルエンザワクチン等の予防接種も行います。

患者さんについて

平成27年4月5日更新

2003年4月7日に山梨県甲斐市に開院して以来、丸12年が過ぎましたが、2015年2月6日までの11年10カ月の時点での新患数は33,873名(男性:女性=36.6%:63.4%,平均年齢45.7歳)で、延べ患者数は211,156名になります。
標榜科目は脳神経外科と心療内科ですが、入院施設はないため脳外科手術は行っておりません。
新患の患者さんの内訳

・甲斐市 ... 11,273名
・甲府市 ... 10,240名
 (この2つの市で63.5%を占めております)
・北杜市/韮崎市/南アルプス市/南巨摩郡/西八代郡 … 8,229名
・中巨摩郡/中央市 ... 1,746名
・笛吹市/甲州市/山梨市 ... 1,378名
・大月市/都留市/上野原市など ... 195名
・富士吉田市/南都留郡 ... 120名
・県外 ... 742名

受診患者さんの内訳

受診患者さんの主な症状、疾病は、頭痛の患者さんが25,106名で、全体の74.1%をしめております。
・うつ病・うつ状態 … 9,995名
・パニック障害 ... 954名
・社会適応障害 ... 73名
・社交不安障害 ... 516名
・身体化障害 ... 332名
・強迫神経症が129名、双極性障害1,398名、他の精神疾患が72名
・精神疾患全体 … 13,568名
尚,この症例には,片頭痛との併存例があり,うつ病と片頭痛との併存率は36.7%でした。
認知症は1,803名で,アルツハイマー型,レビー小体型,前頭側頭型認知症や脳血管障害型などに分けられます。
他めまい、脳梗塞、頭部外傷,脊髄疾患やパーキンソン病などの患者さんが受診されております。
また生活習慣病の高血圧症や高脂血症などの患者さんへの投薬も行っております。

頭痛の治療

頭痛の診断はどうやっているの?

頭痛患者さんは、2004年に発行された国際頭痛分類(第2版)に準拠して診断をしておりますが、これには多種多様の頭痛の原因が約270種類網羅されており、それぞれに診断基準が設けられております。
患者さんの頭痛の発症年齢、経過、程度、部位、性状、随伴症状などから総合的な情報を問診表に記入していただき、それを基に診察をして、国際頭痛分類に即して診断を行います。
また、当院にはMRI(開放型核磁気共鳴装置)が設置されており、即日検査が可能になっております。頭痛の診断基準と頭部MRIの結果から、頭痛の原因をより正確に診断し、的確な治療を行うよう努力しております。これにより救急を要するくも膜下出血などの頭蓋内出血や脳腫瘍などの異常が発見されますと、山梨大学、県立中央病院や他の脳外科施設に紹介するシステムをとっております。

頭痛の種類は?

頭痛の患者さんの25,105名のうち、最も多かったのは、片頭痛が13,478名で、次いで多かったのは緊張型頭痛で6,909名でした。
この2つの頭痛は,頭の中に異常がない頭痛で,他群発頭痛311名も含めて一次性頭痛に分類されております。
二次性頭痛には、鞭打ちに代表される頭部外傷、脳血管障害、脳腫瘍、低髄液圧症候群、薬物乱用頭痛、髄膜炎、透析不均衡、高血圧、頚椎疾患、鼻副鼻腔炎、眼精疲労、身体化障害やうつ病などからの頭痛などで3,651名が該当しました。
さらに帯状疱疹後の神経痛などが588名含まれております。
当院における二次性頭痛の主なものは、薬物乱用頭痛が最も多く1,742名。
鼻副鼻腔炎による頭痛が774名、身体化障害やうつなどの精神疾患による頭痛が701名などでした。

片頭痛はどんな症状なの?

頭痛の原因で最も多い片頭痛について説明します。
片頭痛は、早い人は3-4歳から始まったり、初潮の頃や、20歳を過ぎてからなど、発症年齢は個々に差があります。
また、幼児期から腹痛,嘔吐やめまいなどの自律神経症状を周期的に訴え、頭痛に移行していく場合もあり、これは国際頭痛分類(2004)から「小児周期性症候群」として片頭痛に移行する前段階の症状であります。
小児科を受診すると自家中毒や起立性調節障害などと診断されますが、片頭痛の予防薬などを使用したり、片頭痛の特効薬などで治療すべきと思います。当院においてこの11年10ヶ月間に受診した20歳未満の頭痛患者1,957名のうち、片頭痛は1,786名で20歳未満の頭痛患者の91.3%を占めておりました。
片頭痛の決め手は、受診以前に家事、就学や仕事などに支障きたすような寝込むほどの頭痛を繰り返しており、4時間から72時間続く頭痛発作で、月に1-5回程度(個人差あり)繰り返します。
さらにムカムカしたり、時には吐いてしまったり、光や音に敏感になり、暗い部屋で静かに寝ていたいというのも特徴です。
また月経の始まる前、最中や終わったあとに、上記のような頭痛発作が起こる女性も半数以上います。
このような場合には排卵日前後にも頭痛発作がおこることもあります。
これは「月経関連片頭痛」として国際頭痛分類3β版(2014)にしっかり分類されております。
婦人科や内科では、生理痛として鎮痛薬を投与されますが、いたずらに慢性的に投与されますと後述します「薬物乱用頭痛」になりますので,注意が必要です。
痛みが出る前に肩が詰まったり、肩が凝ったりしてから上記のような頭痛が起こる場合には、一般的に肩こり頭痛とか緊張型頭痛と診断されかねません。
しかし、緊張型頭痛の場合には寝込むこともなく生活に支障はきたしませんし、悪心、嘔吐もありません。
強い頭痛の前に肩がつまるのは片頭痛の予兆でもあります。
従来は肩こりがあると「肩こり頭痛」一辺倒でしたが、国際頭痛分類2版(2004ができてから、それは過去の頭痛教育の遺産であります。
これを見逃すと、後述するように慢性的に鎮痛薬に溺れていく薬物乱用頭痛になってしまいます。
是非、上記のような頭痛に色々な症状を伴い、学校、家事や会社を休んだり、早退、中座するほどの頭痛は、片頭痛です。
緊張型頭痛(肩こり頭痛)という固定観念は完全に捨てて、まず、受診することをお奨めします。

小児の片頭痛について

幼児期から腹痛、嘔吐やめまいなどの自律神経症状を周期的に訴え、頭痛に移行していく場合もあり、これは国際頭痛分類(2004)から「小児周期性症候群」として片頭痛に移行する前段階の症状であります。
小児科を受診すると自家中毒や起立性調節障害あるいは単なる頭痛などと診断されますが、片頭痛の予防薬などを使用したり、片頭痛の特効薬などで治療すべきと思います。
当院においてこの9年8か月間に受診した20歳未満の頭痛患者1,815名のうち、片頭痛は1,645名で20歳未満の頭痛患者の90.6%を占めておりました。このように小児の片頭痛は片頭痛が9割を占めておりますので、片頭痛を見逃さない正確な診断が求められます。

片頭痛の治療はどうするの?

それでは,片頭痛の治療はとうするかであります? 2001年から片頭痛の経口特効薬が日本にも保険適用となり、頭痛医療が格段に進歩しております。
しかし、片頭痛の患者さん自身が片頭痛であることを認識できていない方もいますし、片頭痛だからあきらめて発作の時は市販の鎮痛剤を飲んで寝るしかないと思っている患者さんが極めて多いのが実情です。
当院で片頭痛の特効薬(トリプタン製剤、本邦では4社から発売,現在は飲み薬が5種類,点鼻薬が1種類,自分でできる皮下注射が1種類)を使用した患者さんは、平成26年8月6日の丸11年5か月の時点で13,362名(複数内服例も含む)でした.平成20年7月16日から平成25年7月6日の5年間に集計できたアンケート結果では、4,105名中2時間以内に頭痛が消失した割合は80.6%でした。
このような患者さんはそれまで頭痛で寝込んでいたのが寝込まなくなったなど日常生活を脅かす片頭痛発作の脅威から2時間以内で免れることができるわけです。
患者さんからこれで片頭痛が治ってしまうのかと誤解されることがありますが、これですっかり治ってしまうのではなく、そのときの頭痛発作を頓挫させることが主目的です。
根治する薬ではないことや女性の場合は,閉経を過ぎるとほぼ8割が片頭痛発作から解放さると文献的に報告があると説明しております。
実際、当院でも50歳をすぎると以前に片頭痛持ちであった人が、頭痛が極めて減ってきます。

薬物乱用頭痛に気をつけてください

薬物乱用頭痛は、3ヶ月以上の期間で1ヶ月に15日以上頭痛を自覚していて、その痛みから逃れたい一心で、1ヶ月に鎮痛薬の場合には15日以上、他の薬剤を複合したりすると10日以上内服しているのが3ヶ月以上続いている方を薬物乱用頭痛と診断します。
なぜこのようになるのかですが、片頭痛の患者さんは、その頭痛の脅威から早めに鎮痛薬を内服する癖がつき、出かけるから早めに飲んでおこう、寝込むのがいやだから早めに飲もう、仕事に差し支えるから今のうちに飲んでおこうとしているうちに、薬を乱用するようになり、それがまた頭痛を引き起こすわけです。
当院には,既述したように薬物乱用頭痛と診断された患者さんは1,742名ですが、中には市販の鎮痛薬を中学生からずっと飲み続けている患者さんもいます。
このような方は、ほとんど難治性の慢性連日性頭痛になる傾向があります。
連日、鎮痛薬を飲んでいる頭痛患者さんは、是非一度ご相談下さい。
鎮痛薬からの脱却ができて、頭痛が著明に減少して喜ばれている患者さんは8割になります。
決してあきらめないで下さい。

もの忘れ診断

健忘症あるいは痴呆症の鑑別

言語聴覚士による知能・記憶テスト、頭部MRIによる脳萎縮の程度の確認をいたします。

もの忘れ診断は何をやっているの?

もの忘れ診断外来では、神経心理士による詳細な認知機能検査を行い、頭部MRIを施行し、海馬の萎縮の程度の確認、日常生活でのもの忘れの言動や動作(ADL)の確認を行い、総合的に認知症の診断を行います。
さらに、患者さんへのご家族の接し方や問題行動についての対処法などについても相談にのっております。
さらに必要に応じて国立病院機構 甲府病院に依頼して脳の血流検査(SPECT)を行い、アルツハイマー型、レビー小体型や前頭側頭型などの認知症分類を行う場合もあります。
同外来日は、週に3-4日ありますので、受付にて随時予約しております。

脳ドック

最新MRI(磁気共鳴コンピュータ断層撮影)による脳ドックです

人体に全く無害な磁石を利用した画像断層装置です。安心して簡単に検査を受けることができます。

開放型MRIを導入しました

トンネル状の従来のMRIとは異なり、閉所恐怖症の患者さんも検査ができる開放型の装置を導入いたしました。

簡易コース ¥22,000(税込)

MRIにて頭部の断層撮影と血管撮影を行います。
頭部MRI検査では断層撮影により無症状のうちに発症した脳腫瘍・脳梗塞・頭蓋内出血の有無を探ります。また血管撮影では、くも膜下出血の原因となる脳動脈瘤、脳動脈の狭窄・蛇行・閉塞などや脳動静脈の奇形を検索することができます。

総合コース ¥55,000(税込)

簡易コース+頚部の血管撮影・血液検査・胸部X-P・心電図・知能検査を行います。
動脈硬化の促進因子である高血圧症・高脂血症・糖尿病・高尿酸血症などの生活習慣病の有無や、脳梗塞の原因となる不整脈をチェックし、脳卒中の予防に役立てます。また痴呆の早期発見のために、記憶・心理・知能検査を行います。

各種血液検査

どんな検査?

静脈から血液を採取いたします。

どんなことがわかるの?

体内を循環する血液から、体内に存在する臓器のあらゆる情報が得られます。
すでにご存知のように、貧血の有無から肝臓、腎臓、すい臓の機能、コレステロール、中性脂肪、善玉コレステロール、悪玉コレステロールや、腫瘍(各臓器の癌)の有無をある程度予測できる腫瘍マーカーの測定も可能です。また、甲状腺等のホルモンの検査も可能です。

いくらかかるの?

一般的な血液検査に検尿を加えるとだいたい2,000円前後の3割負担になります。
検査の内容により、これを超えることもあります。

平成27年4月5日
医療法人斐水会 ながせき頭痛クリニック
理事長・院長 永関慶重